市ヶ谷/外濠のいえ
東京のまっただ中にある1970年代に建てられた集合住宅の1ユニットを改装するプロジェクトである。北向きでありながら外濠に面しているため、一日中明るく、また中央線や総武線の騒音をカットする遮音性能により、日中でも妙に静かで都会の喧噪から浮いた部屋である。そのような中で、水回りや寝室/床下収納部など3つのボリュームを緩やかに配し、残りの余白部分を風景を望めるスペースとした。そして各所にチーク、真鍮、コルテン鋼、漆喰、タイルといったちょっとした素材を程良いスケールで入れ込むことで、外の風景と相まり豊かなシークエンスを生み出している。
眼の前に広がるオフィスビルや防衛省の鉄塔といった都市的なものだけでなく、水や緑や空といったささやかな自然の情景をありありと浮かび上げている。
所在地:東京都千代田区
用途:個人住宅(集合住宅の一室)
構造:RC造
規模:地上7階建の5階部分
面積:51.4㎡
竣工:2013.03
写真:藤井浩司/ナカサアンドパートナーズ
location:Tokyo,Japan
use:House(Flats)
structure:RC
floor area:51.4㎡
photo:Koji Fujii/Nacasa & Partners